注文住宅の打ち合わせには大きく分けて「間取り打ち合わせ」と「仕様打ち合わせ」の2種類があります。「仕様打ち合わせって何をするの?」「何回くらいあるの?」という疑問をよく見かけるので、実際に経験した立場から解説します。
仕様打ち合わせとは何か

仕様打ち合わせとは、家の「中身」を決める打ち合わせのことです。
間取り打ち合わせで「部屋の配置と広さ」を決めたあと、仕様打ち合わせでは「どの床材にするか」「お風呂はどのグレードにするか」「照明の位置はどこにするか」といった内装・設備の詳細を1つずつ決めていきます。

決める項目の数が多く、かつ1つひとつに金額がついてくるため、精神的な疲労度は間取り打ち合わせより大きいと感じる人が多いです。
主に決めること(項目一覧)
HMによって異なりますが、仕様打ち合わせで決める主な項目は以下のとおりです。
床材・建具

- フローリングの種類(メーカー・樹種・グレード)
- ドア・建具の色・デザイン
- 巾木・廻り縁の色
- クロス(壁紙)のデザイン・色
水回り設備

- キッチン(シンク素材・扉デザイン・食洗機グレード)
- お風呂(床・壁・ドアの仕様)
- 洗面台(サイズ・収納タイプ・鏡)
- トイレ(メーカー・グレード)
照明・コンセント

- 照明器具の種類と位置(ダウンライト・ペンダント・シーリング)
- コンセントの位置と個数
- スイッチの位置
収納・その他

- クローゼット・収納の仕様
- カーポート・外構の素材(外構打ち合わせと並行する場合も)
- 施主支給品の確認・工事範囲の確定
何回くらいあるの?
HMや建物の規模によって異なりますが、一般的には4〜8回程度が目安です。私の場合は間取り打ち合わせと合わせて合計10回以上になりました。
1回の打ち合わせは2〜3時間が標準です。「今日はキッチンと水回りだけ」「今日は照明全般」と、テーマごとに分けて進めていくことが多いです。
施主支給を検討している場合(自分で商品を購入してHMに取り付けてもらう場合)は、その商品選定・確認の往復があるため、打ち合わせ回数がさらに増えることがあります。
なぜこんなに疲れるのか
仕様打ち合わせが「しんどい」と感じる理由は主に3つあります。

① 全ての選択に金額がつく

標準仕様からグレードアップすると「+○万円」という数字が次々と積み重なっていきます。「お風呂の床だけで+14万円」「ドアの色変更で+8万円」という具合に、1つひとつは小さく見えても合計すると大きな金額になります。
取るか取らないかを何十回も判断し続けるため、脳が疲弊します。心理学では「決断疲れ(決定疲労)」と呼ばれる現象です。
② 正解がわからない

「このクロスで後悔しないか」「照明はこの位置で使いやすいか」は、住んでみるまでわかりません。答えのない問いに何時間も向き合い続けるのは、想像以上に消耗します。
③ 期限がある

着工スケジュールが決まっているため「今日中に決めてください」「来週までに教えてください」というプレッシャーがかかります。「もっとゆっくり考えたい」と思っても、時間が許さない場面が出てきます。
疲れを軽減するためにやっておくとよいこと
実際に経験して「事前にやっておけばよかった」と思ったことを3つ挙げます。
- ショールームに先に行っておく:打ち合わせの場でサンプルを初めて見ると判断に時間がかかります。キッチン・お風呂・床材は事前に複数ショールームで見ておくと、打ち合わせ本番でスムーズに決められます。

- 「これは絶対採用・これは絶対外す」リストを作る:全部ゼロから考えると消耗します。「食洗機だけは大型にしたい」「シーリングファンは絶対要らない」といった自分の優先順位を事前に整理しておくと楽です。

- 検討中は写真を撮りメモに残す:「あのサンプル、品番なんだったっけ」という状況を防ぐために、気になった商品は都度写真を撮って残しておきましょう。コーディネーターさんに「後で送ってください」と頼むよりも、自分でその場で撮っておく方が確実です。

まとめ
仕様打ち合わせは「家の中身を全部決める」プロセスです。回数は4〜8回、1回あたり2〜3時間が目安です。

疲れる理由は「全ての選択肢に金額がついている」「正解がわからない」「期限がある」の3つです。この仕組みを知っておくだけで、疲れたときに「あ、これは構造的に消耗するものなんだ」と少し楽になります。
仕様打ち合わせの実体験(キッチン・照明・床材の詳細)はこちらにも書いています。


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